「24時間いつでもどこでも暖かい家」を求め、
石川県にある高気密高断熱住宅専門のコンセプト建築設計にて、富山県で家を建てました。
その結果として、床下エアコン1台による床下暖房を行う家に住んでいます。
今回は、土地を購入した後に、真っ先に遭遇してしまった地盤改良についてメモします。
Contents
「地盤調査の結果、地盤改良が必要です。」
土地を購入後、コンセプト建築設計さんのもとで家を建築いただくことを決めた後、地盤調査を行っていただきました。
地盤調査を行った結果、地盤改良要の結果でした。そのため、地盤改良が必要であることを聞き、土地代を支払ったもつかの間、また費用が嵩むのか・・・と少し気が重くなった記憶があります。
とはいえ、家を建てる前に、せっかく地盤改良が必要だとどうせわかったなら、少し勉強してみようと考え、色々な方式のある地盤改良を理解することとしました。
受け取った地盤調査報告書、中に調査概要や結果の記載がある。
深さによって変わる地盤改良工法
軟弱地盤を掘り下げていくと、何メートルの深さの位置に固い地盤があるかを地盤調査で確認しました。何メートル下に固い地盤があるか、によって、まず工法が変わるそうです。
2m下までなら表層改良工法、8m下までなら柱状改良工法、さらに下に固い地盤があるなら鋼管杭工法、といった具合です。
参考:iesaku.com より詳しく記載あり。
我が家の場合、真ん中の柱状改良工法が必要でした。その名の通り、柱を軟弱地盤に深く差し込むことで、固さを担保する工法です。深さによって、コストも高くなる傾向にあります。
色々な柱状改良工法がある
柱状改良工法といっても、その中で種類が多岐にわたります。
私の理解した範囲で簡単にすると、柱にする材料が何か?で大きく3つに分かれます。
一般的なセメント柱、そして、木柱・砕石の3つです。
柱の種類 |
メリット | デメリット |
主な工法名称 |
セメント |
従来方式で施工業者が多い 一般的に安価 |
六価クロム発生リスクあり 土地売却時に撤去費用必要 |
ジオコラム工法 |
木材 |
土地売却時に撤去不要 |
施工業者が少ない 相対的に費用高い |
環境パイル工法 |
砕石 |
土地売却時に撤去不要 |
施工業者が少ない 相対的に費用高い |
ハイスピード工法 |
従来方式のセメントによる柱状改良工法に対し、新しくでてきたのが、木材や砕石による工法なので、メリットとデメリットが前者と後者で逆転します。
従来のセメント方式では、セメント成分流出による土壌汚染リスク(発がん物質である六価クロムなど)&セメントは産業廃棄物扱いのため将来土地を処分する際に撤去費用が発生することが、大きなリスクと感じます。
一方、木材による環境パイル工法&砕石によるハイスピード工法は、初期費用が一般的に高いものの、従来方式のデメリットである土壌汚染無しと撤去費用は不要、という点が売りとなっています。
環境パイル工法もハイスピード工法も特許を取得された事業展開だそうなので、セメント工法に対して強みを強調し、施行業者を制限し価格設定は高く収益を上げようとしていそうです。
私は砕石によるハイスピード工法を選びました。
ハイスピード工法の施行報告書:施行概要、進捗写真など記載あり
題名そのままですが、砕石ハイスピード工法を選びました。
従来のセメント工法に対し、将来の撤去費用がないことに関心を持ったことが最も大きな理由です。将来的に土地を売るかももちろんわからないながら、将来子供たちに負担や懸念を与えないほうがいいな、と思ったからです。将来のことなのでもちろんわからないことですが、わからないことにわざわざ不安を持ちたくない、という結論です。
あと上記の表では、砕石ハイスピード工法は一般的にコストが高いと記載しましたが、コンセプト建築設計さんのもとで分離発注を行っており、複数相見積もりをとっていただいたことも奏功して、セメント工法と同額での契約ができたことは助かりました。
砕石が埋め込まれている当時の現場
なぜ木材を用いた環境パイル工法にしなかったのか?は今更ながらよくわからずです。木よりも石の方が強そうかな、とかなんとなくの理由が多い気がします。そんな性分です。
複数から選択できることが大事
せっかくの家づくりで、せっかく地盤調査が必要になったので、いろいろとネットで調べてどの工法を選ぼうかな、などと考えるに至りました。
とはいえ、ホームビルダーによっては、選択の余地がないこともあります。いくら砕石ハイスピード工法が良いと思っても、「当社ではセメント柱状工法しか取り扱いはしておりません。」という説明を受けた友人もいます。
ですので、どの工法が良いと施主が思ってもかなわない場合もあり、複数の選択肢を持てるホームビルダーを選ぶことが施主の満足感につながるのかな、と思います。
今日のまとめメモ
- 地盤改良は深さによって、表層改良・柱状改良・鋼管杭の工法に分かれる。
- 柱状改良工法にも材料によって、セメント・砕石・木材の工法に分かれる。
- 産業廃棄物扱いとなるセメントは将来撤去費用を伴う可能性がある。
- 各工法一長一短があり、施主が選択できる仕組みを持つホームビルダーが良い。
地盤改良には数十万円の費用がかかるので、地盤調査の結果を聞いたときは残念に思いました。が、これで、しっかりとした家が建つと前向きにとらえ、地盤改良の工法を勉強できたので良しとして、そのあとの家づくりに進んでいきました。