床下エアコン暖房って・・・何?②

高気密高断熱の家を建てた場合、

安価に24時間足元から暖かい暖房方法は、

床下エアコン1台による床下暖房

だと色々調べてたどり着きました。
私の家は、この床下エアコンを導入しました。
まだわからなかった当時を振り返り、床下エアコンとは?をまとめた内容その2です。
過去メモ:床下エアコン暖房って・・・何?①

床上の空気を吸気し、床下を暖める。

前回のおさらいになりますが、
床下エアコンは床下をエアコンの温風で暖める暖房方法です。
ではどこから空気を吸気するかというと、床上からになります。

床下エアコンイメージ

出典:大恭建興
床上から吸気し、床下を経由し温風を出して暖める。↑

そのため、エアコンは半分床上、半分床下に面するように設置されています。

床下エアコン設置位置

あまりエアコンを上から見下ろすことはないですが、エアコンは構造上、上部から空気を吸気するため、上記のような設置方法となっています。
水色部分は、断熱材です。温風がすぐ床上にきてしまうと、エアコンが設定温度に達成したと勘違いしてしまい、エアコン暖房が停止すること(ショートサーキット)を防ぐものです。

床下エアコン設置位置2

普段は、造作家具の一部として、エアコン自身は見えないように設置されています。
家を設計していただいた、コンセプト建築設計にて造作家具も設計してもらっています。
家と家具に一体感があって良いです!!

エアコン本体はごく普通のエアコンを使用

画像にあったように、エアコン自体は家電量販店にもある普通のエアコンを使用します。
私自身、地元で最も安かったケーズデンキで購入し、設置してもらいました。設置も床下エアコンとして特別な費用は不要です。

私の家の場合、1階床面積30坪ほどに対し
18畳用表記のエアコン1台を使用し床下暖房を行っています。

家の気密断熱性能が違えば、エアコンの「何畳用」という表記も意味がなくなりますね。

寒冷地用エアコンではない!本当に普通のエアコン。

結論から書いておくと、私の家の床下暖房用エアコンは普通のエアコンです。
本体価格の高い寒冷地用エアコンは必要ありませんでした

私の住まいは、北陸地方の富山県です。一応、雪国となります。
地元の知り合いと話していると、
エアコンを主としたお家では、寒冷地用エアコンを用いている人が多いです

寒冷地用エアコン:熱交換性能を高く、室外機の凍結がない寒冷地用エアコン

普通のエアコンを使用している場合、寒くなってくると、室外機が凍結して、室外機の霜取り機能が起動します。すると、霜取り起動中は、室内機が動かなくなり、一時的(15―30分程度)に暖房が止まります。
霜取り機能が起動して、暖房が止まることを避けるエアコンが寒冷地用エアコン、という理解です。

素晴らしい機能ですが、寒冷地用エアコンは本体価格が高いんです。。。
購入当時に比較した18畳用エアコン(寒冷地機能以外は同一グレードで)を例にすると、
普通のエアコンは12万円、寒冷地用エアコンは22万円・・・10万円もの違いが!

床下エアコン暖房では、普通のエアコンでも支障なく、暖かい環境を実現できています。
もちろん普通のエアコンなので、外気温が寒くなると、霜取りが起動します。
ただ、霜取りで15分から30分程度エアコンが止まっても、家全体の気温がほぼ下がらないからです。

コンセプト建築設計さんとお話しして聞いていたとはいえ、実際に住んで体感しないと心配ではありましたが、今年の大雪の今を乗り越えることが無事できています。

床下エアコンは普通のエアコンを使うから初期費用が安い

ここまで書いたとおり、
床下エアコン1台による床下暖房では、ごく普通のエアコンを使いました。

床暖房と比較しても、寒冷地用エアコンと比較しても、
家を建てる際に必要な購入費用を抑えることが可能になります。

但し、床下エアコンの場合、通常は床下断熱のところを基礎断熱に、そして、暖気を上げるためのガラリ設置が必要なため、従来のエアコンによる暖房よりは初期費用がかかります。

方法 設置費用 更新費用 電気代 暖かさ
エアコン1台

〇安い
△寒冷地用はそれなり

〇安い 〇安い ×足元は暖まらない
床暖房全床+
エアコン1台
×高い ×高い ×高い 〇足元から暖かい
床下エアコン1台
(床下暖房)
△それなり
基礎断熱∔ガラリ費用
〇安い 〇安い 〇足元から暖かい

今日のまとめメモ

  1. 床下エアコン暖房は、床上の空気を吸気し、床下を暖める。
  2. 床下エアコンでは、普通のエアコンを使用し、寒冷地用エアコンは不要でした。
  3. 普通のエアコンを使用するため、初期費用が安く抑えられる。
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コメント

  1. KADOWAKI より:

    TITO様
    初めまして、ブログを拝見し参考にさせて頂いております。
    私は、昨年4月にオープンシステムを利用し島根県で新築を建てました。
    設計時に床下エアコンを検討しておりましたが、依頼した設計事務所が床下エアコンのノウハウが無い事、補助金の関係で設計変更する工期が無いことから採用を見送りました。
    昨冬は居室のエアコン暖房1台(6畳用)で全館暖房を行って過ごしましたが、上下で温度差があり足元に冷気を感じること、ドア(引戸)を閉めている居室には暖気が廻り難いことから床下エアコンを設置したいと考えております。
    私宅の仕様は、平屋30坪、UA値0.38、C値0.3、基礎断熱(通常のべた基礎)となっています。可能であれば床下エアコンは長手方向に吹き出し口が来るように配置したいのですが、間取り上設置が困難です。床下エアコン設置可能箇所(LDK)から再遠部(寝室)まで約20mあるため暖気が届くか懸念しております。
    ブログを拝見した所、TITO様邸は1階部分が約30坪ということで私宅とほぼ同程度の広さのため、大変厚かましいとは存じておりますが、実際に床下エアコンを使用されている方のアドバイスを頂きたくコメントさせて頂きました。
    TITO様邸の床下エアコンの配置、設置条件等、差し支えない範囲でお教えして頂ければ幸いです。ご多忙の折申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。

  2. TITO より:

    コメントありがとうございます!
    同じ高気密高断熱仕様そして分離発注を行われたとのことで、近しい方に見ていただけてブログを書いて良かったなぁと思えました、ありがとうございます。(最近ブログ更新できていないのが恥ずかしいかぎりですが。。。)
    さて、質問いただいた内容についてですが、
    私の家は長辺13m×短辺9mの長方形型(完全な長方形ではないですが)で、短辺方向に向かってエアコン吹き出し口が向いており、かつ、エアコン設置場所から長辺逆側の13m先に寝室があります。KADOWAKI様のように20m迄の長さではありませんが、このような環境でも短辺側より1-2度低いですが、寝室側も足元の冷えない十分過ごしやすい環境になっています。
    気になる点としましては、住宅の基礎断熱の仕様になります。私はコンセプト建築設計さんと相談し、地中梁を使用した立ち上がりが非常に少ないべた基礎に内外断熱を採用しており、長辺方向にも気流が向かいやすい状態になっています。それに加え、サーキュレーターにて空気を長辺方向に循環させています。
    あとは、基礎高さ(清掃のし易さ)や後付けでガラリやエアコン部の床開口設置可能かなどあります。とはいえ、もちろんただの素人意見ですので、書かれているとおり床下エアコン経験に長けたホームビルダーによる設計・設置が望ましいと思います。